2010.7.13 18:35
治療法は3種類、異変を感じたら受診を
パソコンの表計算ソフトを使っているときに、表の線がぐにゃりとゆがむ。眼の焦点を合わせようとすればするほど、ゆがんで見えずらい…。こんな症状があったら「加齢黄斑変性」かもしれない。中高年からかかりやすくなる眼の病気。あなたは大丈夫?
加齢黄斑変性は、文字通り、眼の“黄斑部分”がダメージを受けた状態。見た映像をとらえる目玉の内側の網膜には、真ん中に「黄斑」があり、情報を集めて脳に伝える重要な役割をしている。そのため、黄斑がダメージを受けると、「直線がゆがんで見える」「中心部が見えない」などの症状が起こる。
駿河台日本大学病院眼科の藤田京子助教は、「50歳以上の80人に1人が発症するといわれ、男性の罹患率は女性の約3倍。喫煙歴も関係しています」と説明する。
静かに進行するのが特徴。加齢などにともなって、網膜の外側の脈絡膜から細かい血管(脈絡膜新生血管)が生じ、そこから出血することで、黄斑の細胞が破壊されてしまう。痛みがないため、視力があれば気づかないので放置されたまま進行してしまうケースが多い。
「片目の黄斑がダメージを受けても、もうひとつの眼が視力をカバーするので気づかない。方眼紙のマス目を片目ずつ見て、見え方の変化に異常がないか確認してみることが早期発見のカギ」と藤田助教はアドバイスする。
治療法は、脈絡新生血管を破壊する「レーザー光凝固」に、黄斑の中心部分の機能を残して脈絡新生血管のみを破壊する「光線力学療法」、さらに薬を注射する「抗血管内皮増殖因子薬」の3種類。ただし、病態によっては治療法がない。仮に治療を受けたとしても、ダメージを受けた黄斑は回復せず、視力が元どおりにはならないという。
患者の支援活動などを行っている「AMDアライアンス・インターナショナル」の調査では、「視線が合わないので、人と話がしにくい」などの声がある。