2010.7.29 05:00
≪融資縮小懸念 解消へ期待感≫
【銀行大手】 三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)が前日比3.6%高の433円、みずほフィナンシャルグループ(8411)が2.9%高の143円など。バークレイズ・キャピタル証券の田村晋一アナリストは、バーゼル銀行監督委員会が26日にまとめた中間報告で、繰延税金資産や他の金融機関への出資がTier1に算入可能とされたことを受け、「メガバンクの普通株などTier1比率が0.5~0.9%改善する可能性があり、数千億円規模の増資と同じ効果がある」と分析、銀行株に対する警戒解消につながるとみていた。
■三井不動産(8801) 4.9%高の1352円。ドイツ証券の大谷洋司シニアアナリストはバーゼル銀行監督委員会の中間報告は不動産セクターにとってもポジティブなニュースだと指摘。「厳しい規制になり、不動産企業が十分な借り入れができなくなるとの懸念があったが、それが払(ふっ)払(しょく)された」とした。三菱地所(8802)は3.5%高の1270円、住友不動産(8830)は5.1%高の1611円。
■キヤノン(7751) 5.7%高の3715円。レーザープリンターやデジタル一眼レフカメラが好調に推移、4~6月期(第2四半期)の連結営業利益(米国会計基準)が前年同期比2.5倍の1134億円となった。JPモルガン証券が「オーバーウエート」に格上げしたほか、バークレイズ・キャピタル証券が目標株価を4150円に引き上げるなど、評価が高い。
■ソニー(6758) 2.7%高の2608円。一時2623円まで買われ、約2週間ぶりの高水準に戻した。JPモルガン証券はミラーレス一眼カメラのヒットや新興市場向け液晶テレビの好調などで、円高による収益へのマイナス影響を吸収できる可能性が高いと分析、27日付で同社株の投資判断を「中立」から「オーバーウエート」に引き上げた。新しい目標株価は3150円。
■有沢製作所(5208) 14%高の660円で東証1部上昇率1位。一時は16.4%高まであり、今年1月12日(17.9%高)以来、約6カ月半ぶりの日中上昇率を記録した。ディスプレー材料を中心に売上高が想定を上回って推移、11年3月期の連結最終利益予想を前回の2億円から8億1000万円に引き上げた。前期実績は31億円の赤字だったため、業績回復が順調に進むとみられた。
■日本ゼオン(4205) 12%高の596円で東証1部上昇率2位。一時602円を付け、08年2月5日以来の高値に回復した。午前10時40分に11年3月期の業績予想を増額修正、その後買いが膨らんだ。エラストマー素材と高機能材料の2部門が想定を上回って推移しており、連結最終利益は前回計画比52%増の137億円になる見込み。前期比では2.7倍。
■ダイハツ工業(7262) 8.3%高の982円で東証1部上昇率10位。午後0時50分公表の4~6月期(第1四半期)決算は、本業のもうけを示す連結営業利益が前年同期比7倍の348億円と好調で、9月中間期予想値(260億円)を既に上回った。会社側は11年3月期予想の修正は見送り、半期決算の時期に行うとした。
■新日本製鉄(5401) 3.7%高の306円。4~6月期の業績内容を開示、取引終了にかけて上げ幅を拡大した。アジア諸国の経済成長や政府による景気対策などを背景に主力の製鉄事業が好調に推移、連結経常損益は619億円の黒字と、前年同期実績の567億円の赤字から大きく改善した。1~3月期と比べても64億円の増益。
■エクセディ(7278) 11%高の2483円。一時11.6%高と、09年4月30日(13.5%高)以来の日中上昇率を記録した。エコカー減税・補助金制度をはじめとした各国の景気刺激策を背景に自動車生産台数が想定外に増加、11年3月期の連結最終利益予想を80億円から112億円に40%増額修正した。UBS証券では同社株の投資判断「買い」を継続、目標株価を2700円から2800円に引き上げた。
■ヤフー(4689) 3%安の3万4100円。広告事業の好調などで4~6月期の連結営業利益は前年同期比9.8%増の376億円となったが、会社側が今回新たに示した9月中間期予想が742億~762億円と、アナリスト3人の予想平均755億円と比べてやや低目だったため、買い進む向きが限定された。
■アロカ(7704) 5.2%安の637円で東証1部下落率4位。ユーロ安などで医用電子装置の厳しい状況が続くとみて、会社側が4~9月の業績予想を下方修正した。連結最終損益は8億円の赤字と、前回予想1億円の黒字から9億円悪化する見通し。バークレイズ・キャピタル証券は同社株の目標株価を従来の1100円から850円に引き下げた。