ED(勃起障害)治療薬を製造・販売する4社が、日本人向けのインターネット薬局の実態を調査したところ、95%が不正サイトだったことが分かった。こうしたネット薬局から入手する医薬品は偽造品だったり品質が劣化したりしている可能性が高い。効果がないだけでなく重篤な健康被害も起きており、日本製薬協会を含む世界の4製薬団体は先月、取り締まりを強化することを求める共同声明を出した。(平沢裕子)
病原菌も検出
ED治療薬は、日本では医師の処方箋がないと購入できない医療用医薬品で、日本の薬局がネットを通じて販売することはできない。しかし、海外に開設されたネット上の薬局からの個人輸入は可能だ。
調査は、4社(ファイザー、バイエル薬品、日本新薬、日本イーライリリー)が、ネット薬局の監視・認証サービスを行っているレジットスクリプト社に依頼。昨年秋、グーグルとヤフーの検索エンジン上で検索を行い、該当したネット薬局3636店について、処方箋医薬品の販売実態などを分析した