飲み会での被害も
だが、性犯罪の被害は見知らぬ人から路上で襲われるケースばかりではない。
一橋大の村瀬幸浩講師(72)=性科学=は「大学生になれば飲酒できるようになったり1人暮らしが始まったりする。そういう場で知人から被害を受けるケースがとても多い」と警告する。21年には、京都教育大の男子学生6人が、女子大生に対する集団準強姦容疑で京都府警に逮捕されたが、コンパで酒に酔った女子大生を居酒屋で集団暴行したというものだった。
「大学生は自己決定のできる大人とみなされることが多く、被害に遭っても加害者に『同意があった』と強弁されてしまいかねない」と村瀬講師。「知人が加害者になる可能性があると学生に教えておく必要がある」と忠告する。
府警は今回のネットワーク発足について「女性だけが気を付けていても被害はなくならない。男性にも性犯罪の現状や対策を知ってもらうことが重要で、男女力を合わせて抑止に取り組んでほしい」と話している。