「虫歯」は万病のもと 削らず修復、初期対策が肝心 (2/3ページ)

2014.3.16 18:08

 悪玉菌の侵入路

 虫歯は口の中の悪玉菌が食べかすなどから酸を作り、酸が歯を溶かすことで起きる。まず歯の表面の硬いエナメル質に穴が開き、さらに下の象牙質に達すると痛みを感じるようになり、悪玉菌が簡単に血管まで入り込める“侵入路”もできてしまう。象牙質は細い管で歯髄と直接つながっていて、歯髄には神経や血管が通っているためだ。

 こうなると「開いた傷口をバイ菌だらけの状態にさらすのと同じ」と花田教授。通常なら削って詰めるといった治療も必要だが、治療してから時間がたつと詰め物の下に再び虫歯ができたり、歯の根の部分に膿(うみ)がたまったりして、同じ歯の治療を繰り返すことも少なくない。「エナメル質に穴が開けば“落城”したも同然。健康な歯を維持するには、穴が開く前のまだ修復可能な『初期虫歯』の段階で必ず食い止めること」と強調する。

 初期虫歯とは、エナメル質の表面は滑らかでも内部のミネラル分(カルシウムやリン)が酸によって溶け出した状態で、痛みはないが表面に透明感がなくなり、白くなることから始まる。一方で唾液にはミネラル分が含まれ、エナメル質の溶け出た部分を補う働き(再石灰化作用)がある。初期虫歯対策では正しい歯磨きと歯の定期検診に加え、ミネラル分を補って虫歯が進行しないうちに早期修復を促すことが大切という。

 再石灰化作用を高めるには、ガムをかんでカルシウムなどを補給することも効果的だ。

欧米では虫歯の初期症状をより明確に定義する新しい診断基準を導入

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