高圧電力一括受電サービスの仕組み【拡大】
マンション全体での電力一括契約で、各世帯の電気代が割安になる電力一括受電サービスを導入するマンションが増えている。昨年からは経済産業省が進めるスマートマンション導入加速化事業で国の補助を活用して、電力の「見える化」を図るマンションも増加。一括受電とマンションのスマート化を進めるための事業者選びのポイントを聞いた。(村島有紀)
割安な高圧電力
個々の世帯が契約する低圧電力(家庭用)と異なり、高圧電力(業務用)は平成17年度から自由化されている。高圧電力の一括受電サービスは、マンション内の各世帯が地域の電力会社(東京電力や関西電力)と個別に結ぶのではなく、「一括受電サービス事業者」と呼ばれる事業者が地域の電力会社とマンション全体の電力を高圧で一括して契約。事業者はマンション内外に設置した変圧器で高圧から低圧に切り替え、各世帯向けに販売する。
サービスは、太陽光などの自然エネルギー利用と組み合わせたり、スマートメーターを設置したり、契約内容は異なる。しかし、価格は低圧電力よりも安く、事業者の管理費などを差し引いても5%程度は各世帯の電気代が安くなるケースが多い。