誤診も多い「強直性脊椎炎」 診断まで長期、病名間違い9割… (2/3ページ)

2014.7.6 18:04

 患者会「日本AS友の会」が4月、会員患者を対象に行った調査(回答者147人)では、ASと診断を受けるまでに受診した病院は平均4・7施設。初発症状から診断まで罹患(りかん)歴19年以下の患者で平均9・4年、同20年以上では平均10・3年かかっていた。また、9割がAS診断前に、(1)腰痛症、ぎっくり腰(2)座骨神経症(3)椎間板ヘルニア(4)関節炎-など別の疾患診断を受けた。椎間板ヘルニアの手術を受けたり、リウマチとの診断で効果のない薬を服用したりした人もいた。

 腰痛や背部痛があっても安静で悪化し、動くと楽になるのが普通の腰痛や背部痛と異なる。初発症状として肩や膝、足首などの関節炎も見られ、「後ろに反れない」「歩き姿がペンギンのようになる」のも特徴だ。

 炎症が慢性化すると、脊椎や仙腸関節、股関節などで靱帯の骨化が始まり、固まって動かなくなる。こうした重症患者は10~20%という。根治療法はなく、消炎鎮痛剤での対症療法、運動療法などで可動領域を守り、骨化を遅らせることが勧められる。近年、生物学的製剤の一つ、TNFα阻害薬の適用疾患となり、若年者で機能障害が進行していない患者では約6割に効果が見られ、3分の1では寛解(かんかい)するとの結果もある。

ASと診断した医師からは「治療法がない」と…

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