新卒学生に対する採用意欲が高まる中、大学生が企業で実際に働く体験をする「インターンシップ」が増加している。優秀な学生に自社のことを知ってもらいたい企業側と、就職活動を少しでも有利に進めたい学生側の考えが一致しているためだ。新卒学生の採用が売り手市場へと向かう中、企業は新規事業の立ち上げを経験させたり、一部では高額報酬を提供するなどし、学生のやる気を引き出している。
三井住友海上火災保険は今年から、インターン制度を刷新する。これまで夏季の1週間のみのプログラムだったものを2週間に延ばす。夏季の通常のインターンに加え、秋に現場実習を実施するほか、冬に学生が考案したビジネスプランを発表するコンテストを開く。
3年ぶり復活
インターンの刷新は、「自ら挑戦する人材」(広報担当)の採用につなげる狙い。従来の短期のインターンでは学生の資質がみえにくい。より長期のプログラムで「学生とじっくり接点を持てる」(同)利点がある。また、現場実習をベースにしてビジネスプランを作っていく過程で、ほしい人材を育ててしまう狙いもある。