■海外メディア注目「ご飯版レンブラント」
日本人にとって、もっとも身近な食材、ご飯とのりで作るアートが注目を集めている。東西の名画や彫刻からオリジナルまで、見ているだけで楽しくなる作品を手がけるのは、巻きずしアーティストの「たまちゃん」こと清田貴代さん。「食べられるアート」は、海外にも紹介され、反響を呼んでいる。(戸谷真美)
食べるピカソの女
ピカソの円熟期の名作、「ドラ・マールの肖像」からヒントを得た巻きずしアート「ピカソの女」。青い髪の描写や赤い爪はもちろん、正面にも、横顔にも見えるキュービスムの技法も再現。重要文化財「宝誌和尚立像」をモデルにした作品では、顔が割れて阿弥陀如来がのぞく様子が見事に表現されている。
清田さんはセツ・モードセミナー卒業後、フリーのイラストレーターとして雑誌や広告などで活躍。平成17年から、すしの具材を組み合わせ断面で絵柄を表現する、巻きずしアーティストとして活動を始めた。「新しい表現を探していて、身近すぎて目につかなかったおコメやのりを素材に創作したら面白いんじゃないかと考えた」