【江藤詩文の世界鉄道旅】ボルドー・路面電車 世界遺産の街を行く近未来的フォルム…架線のない車両が景観と調和 (1/2ページ)

2014.8.9 18:00

ガロンヌ川にかかる橋のなかでもっとも古く美しいとされるピエール橋を渡る路面電車

ガロンヌ川にかかる橋のなかでもっとも古く美しいとされるピエール橋を渡る路面電車【拡大】

  • ブルス広場前を走る路面電車。日が沈むとライトアップされて異なる雰囲気を味わえる
  • 2本のレールの真ん中にあるのが給電用のレール。人や自転車が触れても電気が通ることはない
  • 駅はほとんどが無人駅。乗車券は自動券売機で購入する
  • ボルドー産のワインを愛でながら路面電車を眺める。鉄道好きにとってたまらないひととき

 旅の目的地、フランス南西部アキテーヌ地方のボルドーといえば、フランス最大のワインの産地として世界中にその名を知らしめている。ボルドーはまた「月の港ボルドー」という、なんともロマンチックな名前で世界遺産に登録されている。18世紀に迎えた黄金時代、ガロンヌ川の河口を中心にワインの積み出し港として、街が湾曲した三日月型に発展したためだ。

 そんな18世紀の栄華をいまに伝える豪奢な建築物が並ぶ歴史的な街に、21世紀になって登場したのが、流線型ボディの路面電車(トラム)。窓を大きくとったガラスとメタルの無機的な質感が、石造りの古い街並みとなぜか溶け合っている。

 路面電車というと、むしろノスタルジックな懐かしさを覚えることが多いのに、この電車がすっきりと未来的な印象なのは、路面電車につきものの架線や架線橋がないから。車輪が走行する2本のレールの真ん中にもう1本、給電のためのレールがあり、車体が触れたときだけ電気が通るしくみになっているとか。

コストより景観保護優先するフランス人の美意識

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