日本企業の海外進出が進む中、国境を越えて活躍できる人材になることを目指し、海外の会社でインターンシップに挑戦する学生が増えている。異文化の中で仕事を体験することで、積極的に仕事に取り組む姿勢やタフな精神力が身に付くようだ。(竹岡伸晃)
精神力や積極性
東京都内の監査法人に勤務する山本一歩(いっぽ)さん(24)は3月、大学最後の春休みを利用して、インド南部の都市、バンガロールにあるIT関連企業でインターンシップを行った。大学在学中に公認会計士試験に合格していたため、配属されたのは経理部。インド人社員に交じって出入金データの入力や小切手決済などの業務に取り組んだ。
「日本企業がどんどん海外に進出しており、会計士の仕事もグローバル化していく。将来、海外で働くため、実践的な英語力を鍛えたいと考えた」
体験期間中は上司に積極的に質問し、仕事の幅を広げるよう心掛けたという。「英語力が向上したことに加え、海外で働くことに対して自信が持てるようになった。成長の勢いを実感できる新興国で、いずれ働いてみたい」