最初の登山で装備のミスマッチがあれば、楽しさも半減して長く続ける意欲がなくなる。そうなれば、将来の装備品の買い替え需要を失いかねない。
ビギナーを息の長い客に
山や体力のレベルと装備品のミスマッチを防ぐため、ミズノは来年2月ごろに発売する春夏登山向けの関連商品で、初心者用の品ぞろえを従来の1割から2~3割に増やす方針だ。
さらに今年から、スポーツ用品店の店員を対象にした勉強会を集中展開。登山ビギナーにも適した接客技術を磨いてもらう取り組みを始めた。「必要な装備や他ブランドとの違いなどを的確に伝えることが、ビギナーを集客するうえで重要」(ミズノ担当者)だからだ。
来春夏向けでは、ビギナーに欠かせない性能に絞り込み、従来品より3割ほど価格を下げたウエアも投入する。上下のレインウエアだけで4万円程度という他ブランドに対し、靴や肌着などを合わせても6万円程度と“お買い得感”を重視。初心者でも買いやすいラインアップを提案する。吸汗・速乾性をアップし、歩行時のひざなどへの衝撃を軽減するサポートタイツ「BG」シリーズなども売り込みを強化する。