被災地から“自分の言葉”を発信 郡山で今夏も「文学の学校」 (3/4ページ)

2014.9.7 07:15

自ら用意したショートショートを素材に、短編小説の授業を行う作家の古川日出男さん。生徒たちは活発に議論を交わした(海老沢類撮影)

自ら用意したショートショートを素材に、短編小説の授業を行う作家の古川日出男さん。生徒たちは活発に議論を交わした(海老沢類撮影)【拡大】

  • 「一字書」のワークショップを行った書家の華雪さん(左端)。生徒たちの個性的な文字が並んだ(海老沢類撮影)
  • 小澤實さん
  • 華雪さん

 ■災厄を前向きに

 狭義の「文学」にとらわれない懐の深い学校に、今年は俳句と書、写真の講師も加わり、震災後の言葉にさまざまな角度から光が当てられた。俳人の小澤實さん(58)は「(原発事故後)『ふるさと』や『帰る』といった俳句が大事にしてきた言葉に傷(いた)みが感じられる。だがそれは(言葉に)魅力が加わったともいえる」と言葉の定義にズレをもたらした災厄を前向きに受け止めた。

 自分の「いま」を漢字一字で表現する「一字書」を体験してもらうことで生徒の感情を引き出したのは、書家の華雪(かせつ)さん(39)。「読み手に決断を迫らず、受ける印象もその都度変わっていく。『一字書』のそんな“あいまいさ”は震災後には強みにもなる」と語りかけた。

 「言葉は短ければ短いほど力をふるい過ぎる」。古川さんと音楽家の大友良英さん(55)、写真家の大森克己さん(50)が参加した最終日の座談会では、ときに使い手の意図を離れてひとり歩きする言葉の「暴力性」も話題に。言葉の可能性だけでなく、負の側面への目配りを忘れない議論は、急造の学校の成熟ぶりを印象づけた。

岩手では分校も

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