【書評】『カッコウの呼び声 私立探偵コーモラン・ストライク』 (1/2ページ)

2014.9.7 10:48

『カッコウの呼び声私立探偵コーモラン・ストライク』ロバート・ガルブレイス著、池田真紀子訳

『カッコウの呼び声私立探偵コーモラン・ストライク』ロバート・ガルブレイス著、池田真紀子訳【拡大】

 ■じっくり舞台作り一気展開

 作家が別名義でミステリーを発表する例は決して珍しいことではない。しかし、それが世界で最も有名な作家だとすれば話は別だ。2013年に刊行された『カッコウの呼び声』は、私立探偵コーモラン・ストライクを主人公とする長編作品だが、作者のロバート・ガルブレイスが〈ハリー・ポッター・シリーズ〉の生みの親として知られるJ・K・ローリングであることが明かされ、一躍注目を集めた。作家自身はこの成り行きには不満のようなので、少しお気の毒ではある。

 主人公のコーモランは退役軍人であり、片脚を失って義足を装着している。その彼が恋人であるシャーロット・キャンベルと破局を迎え、2人の部屋から荷物を運び出すことになる、という最悪の一日から物語は幕を開ける。コーモランは、その日困難な依頼を受けていた。ルーラ・ランドリーというモデルの女性に関する調査である。彼女は自殺にしか見えない状況で死亡したのだが、義理の兄であるジョン・ブリストゥは警察が下した結論を信じず、真相を明らかにすることを欲していた。コーモランは、新しくやってきた派遣秘書のロビン・エラコットの力を借り、モデルの世界を調べ始める。

コーモランの造形は陰影に満ちている

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