【書評】『物語 ベルギーの歴史 ヨーロッパの十字路』松尾秀哉著 (1/2ページ)

2014.9.21 14:20

『物語ベルギーの歴史ヨーロッパの十字路』松尾秀哉著

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 ■日本と似て大国と戦う小国

 西欧の歴史は、古代ギリシャと古代ローマに始まる。そこにゲルマン民族の大移動が起きて古代から中世に入る。さてその移動がどこからどのような理由で始まったかとなるとまるで無知。世界史を学んだにもかかわらず記憶にない。これが平均的日本人の西欧認識だろうとおもう。

 著者は、ビジネスマン時代にベルギー王国との関わりをもち研究を始めた。国土は日本の関東地方、人口は東京都ぐらいしかない小国が、なぜEU(ヨーロッパ連合)やNATO(北大西洋条約機構)の本部をもつ「西欧の首都」になり得たか。本著は、その苦難の歴史である。

 ベルギーが国名として世界史に登場したのは、オランダから独立した1830年。それまで地政学的に「西欧の十字路」だったベルギーは、隣国オランダ、フランス、ドイツに蹂躙(じゅうりん)され続けた。しかし、この地方に住む人々は、果敢に抵抗し、ローマ帝国のカエサル、フランスのナポレオン、ドイツのヒトラーをてこずらせた。小国であるがゆえに、時に戦い、時に妥協しつつ独立を貫いた。

 他国に侵略された歴史は、多言語国家を生み出した。商工業などが対外的には有利でも国内的には統一がとれなくなる。それを打開するために富国強兵策や植民地獲得に乗りだしたが、それが別の問題を抱える原因ともなった。

日本とベルギーの関係は古い

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