厚生労働省は先月、自治体担当者にスーパーなどで売られる魚にフグの混入がないよう事業者らに注意喚起。内閣府食品安全委員会(食安委)もホームページで消費者などに注意を呼びかけた。
食安委の姫田尚事務局長は「見つかったフグの中には非常に強い毒を持つ種類も含まれていた。フグ毒は熱に強く高温でもなくならない。空揚げなどにして1匹丸ごと食べれば食中毒の恐れがある」と指摘する。
人工呼吸で救命
一方、しらすに混入するフグは孵化(ふか)後60~80日の稚魚と推測される。このサイズでも毒はあるが、フグ毒に詳しい東京海洋大学の長島裕二教授は「しらすとして通常食べる量(しらすおろしで30グラム、しらす丼で60~80グラム)ならフグ毒の食中毒症状が出ることはまずない」。