政労使会議 来春の賃上げ、年内に3者で合意へ

2014.11.19 11:29

 政府は19日、経済界、労働界の代表と賃上げや雇用問題を協議する政労使会議の第3回会合を官邸で開いた。政府側は経済の好循環実現のため、2年連続となる賃上げを要請。経営側は業績の好調な企業を中心に賃上げを行うことを前向きに検討すると表明した。12月14日の衆院選投開票後に議論を再開し、年内に3者の共通認識を反映させた合意文書を取りまとめる。

 会議で安倍晋三首相は、「今年の年末も、賃金が上がるという展望を示せれば好循環の2巡目は大きく前進していく」と強調。円安のメリットを受け好業績の輸出型大企業を中心に賃上げや設備投資、下請け企業の取引条件の改善などに取り組むことを求めた。

 これに対し、経団連の榊原定征会長は「経済の好循環のため努力したい。来年春の賃上げは必要と認識している」と応じる方針を示した。また、賃上げの原資を確保するための法人税減税や規制緩和に政府が取り組むことを求めた。

 政府の賃上げ要請は、厳しい景気情勢の中で物価上昇に苦しむ家計を支援し、消費を下支えするのが目的。年内にまとめる合意文書に反映させることを目指し、衆院解散後も経済最優先で取り組む政権の姿勢をアピールする。

 政労使会議は、アベノミクスが目指す経済の好循環を実現するため、安倍政権の主導で創設された。昨年は企業収益の拡大を賃金上昇につなげていくとの合意文書を12月にまとめ、今春闘での大幅な賃上げにつながった。

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