◆「わぁ、うれしい!」は本心ではない
セクハラ認定は、基本的に「職場において」という場所の定義がある。任意の飲み会はセクハラの対象にならないが(強制猥褻など具体的な行為は訴訟の対象)、職場の関係でしぶしぶつきあった場合は、セクハラの対象になり得る。つまり、相手の「しぶしぶ」に気づく感性が必要なのだ。
「今度食事に行く?」と誘って「うれしい! 光栄です」と言われたら悪い気はしないだろう。ましてや、ちょっと気になる異性が笑顔でそう答えてくれたら、期待を持つかもしれない。しかし、それは誘う側の心理であって、誘われる側の心の声は異なる。
「『声をかけてくれたのはうれしいけれど、行きたくはない』というのが本音です。管理職になったら、常に、ノーと言えない立場の人を誘っていることを肝に銘じておかなければいけませんね」