間もなく立春を迎えるが、冬場に流行する急性の感染性胃腸炎にはまだまだ油断がならない時期だ。ノロやアデノ、ロタなど、さまざまなウイルス感染による症状は、嘔吐(おうと)や下痢などつらいもの。専門家は「脱水症状にならずに乗り切ることが大切だ」と指摘している。(兼松康)
代謝速い子供は注意
「どんなウイルスでも急性の感染性胃腸炎は長くて2週間程度で治まる。嘔吐物の処理をしっかりし、タオルを共有しないなど基本的な対処は同じだが、脱水症状にならないことがとても大切。しかし、それがあまり理解されていない」
横浜市東部病院小児肝臓消化器科の十河剛副部長はこう話す。
感染性胃腸炎のウイルスの感染力は強く、下痢や嘔吐などの症状はつらい。子供や高齢者の場合は、嘔吐物を詰まらせることによる窒息にも注意が必要だ。