癒やしと慰めをペットに求める現代人。「高齢で世話ができない」と生き物を飼うことをあきらめる人は多いが、そんな中、玩具メーカー大手が昨年、コミュニケーション機能を強化したペットロボットを相次いで発表、シニアの人気を呼んでいる。一方で、国内外で活用されているロングセラーのアザラシ型セラピーロボットや、子育てを終えた女性に広がる“男の子”型ロボットトイも。“ドラえもん”に近づきつつあるペットロボの世界をのぞいてみた。(服部素子)
意外な反応
「メーンターゲットはファミリー層なんですが、ふたを開けてみると、シニア層から高い評価をいただいて…」
意外そうに話すのは、昨年7月、小型犬ロボット「ハローズーマー」(税別1万5千円)を発売したタカラトミー広報部の山下由衣さんだ。
ハローズーマーのいちばんの特徴は、自由に動く丸い足首。からだをひねったり、あおむけになったりとアクロバテックな動きを実現。加えて、赤外線センサーで前にあるモノを感知、「ついてきて」と声をかけて歩きだすと、後をついてくるなどのコミュニケーションもとれる。