本田教授によると、腸内には1千種類、100兆もの細菌がいる。重さ1キロにも上り、総称して腸内細菌叢(そう)と呼ばれる。
「腸内細菌叢の共生関係のバランスを保つことが大切。しかし、種類の少ないおかずや同じメニューの食事ばかりを続けると、特定の細菌にだけ餌が与えられることになり、バランスが崩れてしまう」。そうなると、肥満やメタボのほか、アレルギーなどの免疫疾患につながることもあるという。
腸内の細菌の中でも“悪玉菌”に対しては餌を与えず減らした方がいいようにも思える。しかし、「単独では悪玉に見えても、周囲の菌との共生によって善玉の働きをしていることもある。多種類の菌を保つことが何より重要」という。
多種類の菌に効率的に餌を行き渡らせることができる和食。それに対し、欧米型の高脂肪食は「肥満を起こす細菌が増えていく」。