機能性食品と健康食品の違い【拡大】
これに対し同社は「成分の作用は医薬品よりはるかに弱く、1日摂取目安量は生のエノキタケに換算すると約4グラム程度。人での試験でも心拍数や血圧などで副作用は認められなかった」としている。
食安委は5月に正式な評価書をまとめる予定。消費者庁は「評価書で『安全性に問題がある』との結果が出れば、科学的根拠の用件を満たさないことになる。届け出の撤回を行う可能性がある」としている。
国が安全性や効能を審査して許可するトクホと異なり、機能性食品に国の審査はなく、企業が実験データなど科学的根拠をそろえて届け出ればよい。消費者庁がデータなどの情報を公開し、消費者が商品を選びやすくするのが狙いだ。
米国の制度を参考にしているが、海外の制度に詳しいコンサルティング会社「グローバルニュートリショングループ」の武田猛代表は「米国では安全性についてはFDA(食品医薬品局)がチェックしている。日本でも安全性については国の関与を検討したほうがいい」と指摘。消費者団体からも「公開された情報で消費者が安全性を検証するのは不可能」との声が上がっている。