日活ロマンポルノ再起動! 危惧するのは「ポルノ」という言葉 (4/6ページ)

2015.5.31 07:03

映倫再審査でR15+指定に変更された1973年公開「恋人たちは濡れた」(c)日活

映倫再審査でR15+指定に変更された1973年公開「恋人たちは濡れた」(c)日活【拡大】

  • ロマンポルノ復活に女子力を注入!(右下から時計回りに)高木希世江さん、皆木良子さん、宮嵜永子さん、滝口彩香さん=東京・本郷の日活本社(伊藤徳裕撮影)

 ロマンポルノは製作を終了した88年までの17年間に約1100本を公開した。終了した要因としては80年代に台頭してきたAV(アダルトビデオ)の影響が大きい。物語性よりも性行為に特化した描写、特に実際に男女が結合する「本番」が主流だ。ロマンポルノが追求するのは性行為だけではなく、それに付随する人間ドラマ。「だから“ロマン”ポルノなんです。映画にロマンは必要です」と強調する高木さんの言葉に思わずうなずいた。過激な性描写の映像が氾濫している時代だからこそ、ロマンポルノを受け入れる素地が女性をはじめとして醸成されたのではないだろうか。

 映倫審査も“緩和”

 時代の趨勢(すうせい)を感じるのは、これまでR18+指定(18歳以上観賞可)だった「恋人たちは濡れた」(73年)と「四畳半襖の裏張り」(同)が映倫の再審査でR15+指定(15歳以上観賞可)に変更されたことだ。確かに今ロマンポルノを見ると、絡みのシーンでは結合部分に花瓶などの障害物を置くといった工夫がされていて過激さは薄い。ロマンポルノの製作開始時に映倫の区分は「一般映画」と「成人映画」しかなく、この2作品は成人映画に指定された。

その後、年齢による区分の細分化で98年に成人映画はR-18に…

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