夏本番を迎え、浴衣のシーズンがやってきた。各地の花火大会やお祭りだけでなく、最近はパーティーや食事会などで浴衣を着こなす男性が増えている。「人とは違うものを」と、カラフルな浴衣を求める人も多く、バリエーションが広がっている。(兼松康)
差別化図る
「夏に浴衣をドレスコード(服装のルール)にしたパーティーが開催されるなど男性が浴衣を着る機会が増えた。それに伴い需要も増えている」と話すのは、そごう・西武(東京都千代田区)の呉服バイヤー、西村純一さんだ。
西村さんによると、「女性の浴衣もかつては花火大会やお祭りなど着る機会が限られていたが、最近では女子会などに雰囲気作りで着ていく人が増えてきた。男性にも同様の傾向がみられるようになってきた」という。
黒や紺、グレーといった定番品の人気は根強いが、最近は、「明るめの色を着て他の人と差別化を図りたい」というニーズが出てきたといい、「しま模様ならば、地味な色の組み合わせではなく、えんじ色などポイントになる色味が入ったものを選ぶ男性が増えた。また、大ぶりのフラワー柄やモダンな柄ものも売れている。特に金魚柄は出せばすぐに売れるほどの人気ぶり」。