「娘はパパが大好きで、精神的支えだと分かっていたから面会は必須でした」。大阪府の自営業女性(48)は17年前の離婚をそう振り返る。当時5歳の長女と元夫の関係を断ち切るのをためらい、別居して実質的に離婚していたが10年近く籍を抜かなかった。
長女は月に2回、週末を元夫の実家で過ごし、夏休みは元夫のもとへ。「パパと少しでも長く一緒にいたい」と言うので月曜の朝に迎えに行き、そのまま小学校に送った時期もある。
女性は「母子家庭は子供に逃げ場がないと言われる。娘にはパパがいてよかった」としみじみと語る。
ためらいも
しかし、面会させることをためらう親もいる。神戸市の介護福祉士、安木麻貴さん(44)は2カ月に1回、中学3年の長男を元夫と面会させるが「最初は嫌でした」と打ち明ける。