「40女は惑わず」がいい
テレビドラマでも描かれた、「こじらせ女子」や極端な「リケ女」、「おやじ女子」などは、必然的にコメディ色が強くなり、主人公は三枚目的な女性に設定される。恋愛下手でオクテの「女子」に、「視聴者は『自分もそう』とか『応援したい』という気持ちになります」(宇佐美教授)。
一方、「オトナ女子」は美人で仕事もできる大人の女性なのに、「恋愛したい」「女子であり続けたい」ことを強調している。「もし、主人公が恋愛に興味のないキャリアウーマンの設定なら、視聴者も『かっこいい』とか『応援したい』となったかもしれません」と宇佐美教授。
「『不惑』=四十にして惑わず」という言葉がある。ドラマの“一生女子でありたい”や“女子会で恋愛トーク”を延々と描くストーリーに拒否感を抱いた視聴者がいてもおかしくない。個人的には、高山に「女子」を徹底的に論破してほしいと願っているのだが、回を重ねるごとにトーンダウンしているのが少し残念だ。
(杉山みどり)