大阪株式取引所は明治11年、五代が発起人となって設立された。その歴史を物語る資料を無料で公開する「OSEギャラリー」が今年2月に大阪取引所ビル5階にオープンし、五代が署名した設立趣意書などが展示されている。ギャラリーの団体以外の個人での見学者は9月までは月約200人だったが、同月下旬にドラマの放送が始まると増え始め、10月には500人以上が訪れた。若い女性も目立つという。
10月31日と11月1日には大阪市内の歴史的建築物を巡る市主催のイベントがあり、昭和10年建設のエントランスホールが保存されている同取引所には2日間で約760人が足を運んだ。
同取引所の広報担当は、取引所が注目されるまたとない機会とみる。今年4~9月のデリバティブ取引高は半期ベースで過去2番目の高さを記録したが、そのうち約7割を海外投資家が占める。昨年3月までの東証との統合で、毎日の証券ニュースの主役ともいえる現物株取引は東証に移った。デリバティブがまだ日本人になじみが薄いこともあり、国内での存在感の低下は否定できない。