ホテル、アパレルショップや駅ビルなど街を歩いていて、ふわりといい香りに包まれているのに気づいたことがないだろうか。香りによる空間デザインが最近、さまざまなシーンに広がっている。意識しなければ気づかないくらいの淡い香りもあれば、存在感のあるものも。香りに“おもてなし”の心が込められている。(池田美緒)
季節をイメージ
大阪・ミナミの「なんばパークス」。外国人観光客などが訪れる2階インフォメーションカウンター周辺には11月、かんきつ系のさわやかな香りがほんのりと漂っていた。「スッキリとした感じで癒やされる。居心地が良くなりますね」と友人と買い物中の大阪市内の主婦、吉本愛さん(31)は笑顔を見せた。
香りの正体は、カウンター横に今年3月設置された、アロマディフューザー。リフレッシュ効果などが期待できる香りを一日中流しており、11月は甘く爽やかな「オレンジスイート」など3種の精油を配合した香りを提供していた。