生きるうえで最も大切で、また、難しいのは、自分の「個性」を認識し、それを活かすことだろう。
個性というものは、長所と短所が表裏一体になったものである。頑固な人は、それだけ取れば短所だが、1つのことをやり遂げるという意味では長所である。優柔不断な人は、決断できないという意味では短所だが、さまざまな角度からじっくり考えるという意味では、長所である。
自分の個性を認識するのは、脳の前頭葉による「メタ認知」の働きの1つである。自身を、あたかもカメラで外から見ているかのように観察する。個性がメタ認知できると、短所を補えるし、長所も活かせる。
ここで問題なのは、個性の「メタ認知」が、実に難しいということである。
自分の外見は、鏡に映せばわかる。顔のここがどうだとか、髪の毛がこうなっているとか、鏡に映った自分の姿を見て、女性は(最近は男性の一部も)化粧をする。