「ビットコインを知ったきっかけは?」と司会者にたずねられたライト氏は、「うーん…すべてに長年かかわってきた。なるべく目立たないようにしているよ」と、なんとも思わせぶりなコメントをしている。
ビットコイン考案者をめぐる新騒動は、さらに思わぬ発展をみせた。
欧米メディアによると、昨年12月9日、豪州の連邦警察がライト氏の自宅を家宅捜索したのだ。捜索の理由はビットコインではなく、税に絡む容疑だと伝えられたが、報道のまさに直後というタイミングだけに憶測を呼んでいる。
本人は沈黙
ところで、にわかに世界中の脚光を浴びたライト氏だが、騒動に驚いたのか、沈黙を守っているようだ。報道直後にブログも削除されてしまっている。英BBC放送のデイブ・リー記者は「ライト博士に接触を試みたが、うまくいかなかった」と嘆いている。
実はライト氏がビットコインの考案者だとする決定的な証拠はまだ示されておらず、報道で先行したワイアード誌も「ライト氏は自分がナカモトだと直接名乗ってはいない」とし、流出した文書の真偽は未確認で、「すべて、あるいは一部が偽造という可能性はある」としている。