駅や公共施設などに設置されている「白ポスト」をご存じだろうか。ポルノ雑誌や成人向けDVDなどの有害図書類を回収するポストで、昭和38年に兵庫県尼崎市が、ドラム缶を白く塗って街角に置いたのが始まりとされる。その後各地に広がり、自治体が独自で設置、管理してきた。アダルト画像や動画が手軽に入手できるネット時代だが、処分に困る有害図書類の投函(とうかん)は増加傾向にあり、アナログな「白ポスト」が活躍している。(横山由紀子)
溶解処分
兵庫県尼崎市のJR立花駅改札を出てすぐの場所に、「有害図書類 回収ポスト」と書かれたステンレス製の白ポストが立っている。市職員が鍵を開けると、中からは女性の裸の写真やわいせつな漫画が掲載された雑誌6冊が出てきた。古新聞や紙くず、菓子の空き箱などのごみも混ざっている。万引防止用のタグが投げ込まれ、音が鳴り出し、爆弾ではないかと警察が駆け付ける騒ぎになったこともあるという。