低賃金にあえぐ日本の小売業界 打開策のヒントは「セイコーマート」かも? (3/4ページ)

2016.2.21 17:13

小売業企業規模別年間賃金比較(時間外手当含む)

小売業企業規模別年間賃金比較(時間外手当含む)【拡大】

 まず(1)については、日本全体の構造的問題から、正社員重視の流れにシフトしつつあります。国策でもありますが、有期雇用契約の社員が5年を過ぎると無期契約に移行することが義務づけされ、短時間労働者に対する「社会保険の適用拡大」、「最低賃金の引上げ」も急ピッチで進みそうです。

 (2)については、少子高齢化により日本全体の平均年齢が上がっていることに加え、65歳雇用延長の実質的な義務化、企業の成長鈍化による採用数の抑制、主たる労働力であった若年女性の晩婚化・未婚化などが挙げられます。

 しかし、既に小売業は、人件費水準の最も低い業界の一つです。社員の人件費水準をこれ以上低く抑えれば、採用の妨げになったり、既存社員のモチベーションを低下させたりします。

 特に優秀な社員の意欲を低下させるのが問題で、最悪の場合は転職してしまう可能性もあります。総額人件費を抑えながら、優秀な社員の賃金を引き上げるにはどうすればいいのかを、工夫しなければなりません。

 平均賃金を上げるには、社員1人当たりの生産性を高めればよいのですが、日本の小売業界は逆行してきたように思います。国内消費が伸びないにもかかわらず、企業間競争激化のため営業時間を延長し、コンビニなど24時間営業も当たり前になりました。

当然、全体で見れば、生産性指標である「時間当りの販売額」は…

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