厚生労働省は5日、製薬会社アッヴィのC型肝炎治療薬「ヴィキラックス」の副作用とみられる急性腎不全で1人が死亡したとして、添付文書の「重大な副作用」に急性腎不全を追記するよう指示した。
厚労省によると、昨年11月の販売開始以降、薬剤との因果関係を否定できない急性腎不全が9人で報告され、うち70代の男性が死亡した。このため、投与に当たっては腎機能を検査し、機能が低下している患者などへの注意を呼び掛ける。
特発性肺線維症の治療薬「オフェブ」(日本ベーリンガーインゲルハイム)では、血小板が減少して死亡した70代男性との因果関係が否定できないとして、重大な副作用への追記を指示した。効果は高いが高額な新薬として話題のC型肝炎薬「ソバルディ」と「ハーボニー」には、重大な副作用に高血圧と脳血管障害を追加した。