介護度が軽い「要支援」への家事援助 自治体が住民ヘルパー育成 (3/5ページ)

2016.8.11 17:09

武蔵野市認定ヘルパーの岡崎千加子さん(右)。研修に参加したことが、介護の仕事をしたいと思うきっかけになった=東京都武蔵野市
武蔵野市認定ヘルパーの岡崎千加子さん(右)。研修に参加したことが、介護の仕事をしたいと思うきっかけになった=東京都武蔵野市【拡大】

 ■講習実施で質を確保 介護人材の確保が狙い

 全国の市区町村は平成29年4月までに、介護度が低い「要支援」の人向けの訪問介護と通所介護のサービスを、国の統一基準によるこれまでの運営から、各市区町村の裁量が認められる「総合事業」に移行する。

 一般の訪問介護では、介護資格のない人が出向くことはない。だが、総合事業に移行すると、武蔵野市のように自治体独自の資格を持つ人が訪問して家事を行ったり、住民ボランティアが買い物を担ったりできる。制限はあるが報酬や利用料も自治体が決められる。

 総合事業への移行前、武蔵野市は要支援の人を対象にした訪問介護の内容を調べた。多かったのは、掃除(72%)、買い物(15%)、調理(6%)で9割以上が「家事援助」。おむつ交換や入浴介助など、体に直接触れるため専門スキルが必要な「身体介護」は5%以下だった。

 同市は、介護福祉士などの高度な専門資格がなくても提供できるサービスが多いと判断。認定ヘルパー育成に踏み切った。健康福祉部の笹井肇部長は「総合事業に移行しても質の確保は必須。きっちり講習を行うことで、未経験の主婦や定年退職した人も担い手になれるし、ボランティアではなく、『仕事』として家事援助を担える。実施主体となる福祉公社などには、『仕事』に見合う賃金を出すようお願いしている」とする。

課題は、養成研修修了者のヘルパーとしての“歩留まり”

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