【書評】『コクーン』葉真中顕・著 宗教テロから始まる業と狂気

2016.11.26 05:00


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 1995年3月、カルト教団「シンラ智慧の会」が起こした無差別乱射事件。現場に居合わせて息子を失った私は〈過去を後悔し、未来を不安がるだけの日々〉を送っていたが、15年の歳月を経て、思っても見なかった人物と出会い…。

 宗教テロ事件にさまざまなかたちで関係することになった人々のドラマをオムニバス形式で描いた小説。社会の暗部、人間の宿業や禍々(まがまが)しい狂気さえ、ぐいぐい読ませるダークで鋭い筆致は本作でも健在。身動きできなくなるような重さがのしかかる。〈狂った神のつくった悪の世界〉で、それでも生きる意味は-。ラストの仕掛けが心に刺さる。(1620円、光文社)

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