IMF「日本は税制・社会保障見直しを」 最低賃金上昇効果に男女差

 国際通貨基金(IMF)は28日、日本が最低賃金を1%引き上げた場合、平均賃金は男性で0.66%増えるが、女性は0.42%の伸びにとどまるとの推計を発表した。パートタイムで働く女性が所得税の配偶者控除を受けるために勤務時間を抑えているのが、女性の昇給を妨げる一因とみている。

 安倍政権は最低賃金を年3%引き上げ、将来は全国平均で時給1000円とする目標を掲げている。2016年度の最低賃金は全国平均で時給823円となり、前年度から25円増えた。ただ、IMFは賃金上昇が物価を押し上げる好循環を生み、デフレから脱却するには「まだ不十分」と指摘した。

 IMFは、最低賃金が1%上がると、男女を合わせた全労働者の平均賃金は0.48%上がると推計。女性の伸びが小幅なのは、勤続年数に応じて賃金が増える制度を採用している企業が多いことや、妊娠や出産を機に退職する女性が後を絶たないことも影響していると分析した。

 こうした構造的な男女格差が埋まるように、税制や社会保障制度を見直すべきだとしている。(ワシントン 共同)