【政策を問う】働き方改革(上)賃金差の合理性を客観的に示せ (1/2ページ)

2016.12.1 05:00


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 □日本総研・山田久調査部長

 安倍政権の働き方改革で最大の柱となる非正規労働者の処遇改善に向けた議論が本格的に始まった。正社員と非正規の間に広がる大きな格差。非正規は約2000万人にまで増えており、「現代の身分制度」とも呼ばれる問題をどう解消するのか。有識者に聞いた。

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 人手不足の影響で非正規労働者の賃金水準が上がり、正社員との賃金差は表面的には縮まってきている。労働者全体の4割を非正規が占め、責任も負担も重い正社員のような仕事をするようになっている。仕事内容とのバランスの観点から、非正規の賃金をもっと上げないとおかしいケースが増えている。

 非正規で働く人たちの背景も変わっている。かつては主婦パートや学生アルバイトが多かったが、今は正社員になれない若者や、リストラされた中高年や母子家庭の母親などの世帯主が増えた。これらの人々が生活に困らないよう、賃金を上げる必要がある。

 同一労働同一賃金は、処遇の公平性を保つための原理として欧州で導入されている。政府はこれを取り入れて、非正規の賃金水準を「欧州並み」にするとしているが、欧州とは雇用契約の在り方が違う。欧州では採用時に労働者側が職種や職務を選ぶ。まさに「就職」で、仕事内容が決まっている。日本では職種ではなく会社に「就社」し、多様な仕事をする。

 欧州と事情が異なるが、日本でも格差縮小は可能だ。「同じような仕事をしているなら同じ賃金をつける」という基本的な考え方を取り入れた上で、欧州のように、合理的な説明ができない賃金差は許されないというルールを設ければいい。欧州でも勤続年数や学歴、資格の有無など合理的な理由があれば、賃金差が認められている。

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