【論風】歴史に学ぶ国際ビジネス 企業経営、就職活動の指針に (2/3ページ)

2016.12.8 05:00

 今までも関わる人の人間性を知る上でその人が歩んできた生い立ち、すなわち歴史を知ることは大切だと考えてきたが、出生国が異なるのであればその国の歴史や文化を知らなければ本当の意味でその人自身のことを理解したとは言い切れないだろう。

 ◆情報・思いを共有

 そして最近、歴史というキーワードで振り返ったときに「企業の歴史」を伝える大切さも感じている。現在、店舗が日本、カナダ、インド、インドネシア、スリランカと拠点が国をまたいで離れたことで情報の共有、思いの共有が以前よりも困難になっているからだ。もちろん常日頃の情報共有も大切だが、根幹にある判断基準がぶれてしまっては意味がない。その判断基準となるのは、これまで会社がどういった思いで成り立ち、社会にどんな価値を残してきたのかという事実も大きい。

 また、インターンシップとして受け入れる学生が増えたことも理由の一つにある。全国的に見ても学生のインターンシップ参加率は年々増加し、コンサルティング会社ディスコ(東京都文京区)によると、17年卒者では7割を超えるという。インターンはあくまで就業体験の場であり実際の仕事を体験してもらうことが目的の一つでもあるが、その経験を通じて「なんのために働くのか」という日々の仕事の先にある成し遂げたい目的を見いだせるよう導くことも重要だと考えている。

 企業の成り立ちと思いの根幹にあたる経営理念は経営上の重要な判断のよりどころとなるだけではなく、会社の雰囲気や文化を創り、全従業員の考え方、そして行動の基盤となっている。その思いを基にどんな歴史を歩んできたのかを伝えることで仕事を通じて企業として社会にどんな価値を残しているのか感じてもらえることだろう。

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