スーツ代もOK!? サラリーマンの「経費扱い」はどこまで拡がるか (2/2ページ)

2017.1.2 06:25

 原因はいくつか考えられます。ひとつは最も用途が広い勤務必要経費に「65万円」という上限があること。スーツ代や交際費で多額の支出があってもそれだけでは不十分。通勤費や研修費などとの合計が給与所得控除額の2分の1を超えている必要があります。サラリーマンの場合、通勤費や研修費などは会社から支給されることも多いはずです。

 また、特定支出として認められるためには、給与の支払者の証明書を提示する必要があります。転職のために資格取得を目指している場合、資格学校に通っている事実は隠したいわけで、資格取得費を会社に届けるのは現実的ではありません。

 適用できる人を増やすには勤務必要経費の「65万円」という上限枠を撤廃すべきです。そのうえで特定支出の範囲を拡大する必要があるでしょう。政府内でも動きが拡がっています。今夏、厚生労働省は自民党への税制改正要望に、特定支出にベビーシッター費用を加えることを盛り込みました。16年度の税制改正では実現しない見通しとなりましたが、注目すべき動きです。

 ほかにもお得な所得控除の制度はあります。まず調べてほしいのが「医療費控除」。生計をともにする家族の医療費の合計が年間10万円以上(もしくは年収200万円未満の場合は総所得金額等の5%以上)の場合、超過分を所得から控除できます。医療費といっても入院費用や薬代だけでなく、病院に行くタクシー代などの交通費も対象です。また「ふるさと納税」もお得な制度です。自分が選んだ自治体に寄付をすると一定範囲で控除が受けられ、寄付額の3~5割程度に相当する「特産品」を送る自治体が増えています。

 手間はかかりますが、サラリーマンでも確定申告するメリットはあります。特にふるさと納税は、利用者が急増すれば制度が見直される恐れもあります。面倒に思わず、いまのうちに利用しましょう。

 藤川 太

 生活デザイン代表。CFP。1968年生まれ。慶應義塾大学大学院理工学研究科修了。自動車メーカー勤務を経て独立。運営する「家計の見直し相談センター」では2万世帯を超える家計診断を行っている『やっぱりサラリーマンは2度破産する』など著書多数。

 (生活デザイン代表 藤川 太 構成=呉 承鎬)(PRESIDENT Online)

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