ITが「働き方改革」先導 AIで離職予想や労務管理、VR活用も (3/3ページ)

IT環境の整備により、在宅で働く日立ソリューションズの社員(同社提供)
IT環境の整備により、在宅で働く日立ソリューションズの社員(同社提供)【拡大】

 限られた人数で結果の最大化を図ること、過重労働のストレスによる病休者や離職者を減らして人材を確保することが企業にとっては不可避となっている。その点、働き方を抜本的に見直す際に最新のテクノロジーは心強い味方になる。

 働きやすい環境づくりにVR(仮想現実)技術を取り入れている例もある。ITインフラを手掛ける日商エレクトロニクスだ。「仮想化デスクトップ」と呼ぶ技術を使い、会社のコンピューター上の機能をスマートフォンやタブレット、自宅のパソコンなどあらゆる情報端末で使えるようにした。

 在宅勤務はもちろん出張先や移動中でも、インターネット環境さえあれば、社内同様の作業ができるという。仮想化デスクトップは端末にデータが残らないため、紛失リスクにも備えられるという。

 同社は仮想化デスクトップ導入などで時間と場所を選ばない働き方を推進。これらにより2015年度は前年同期比で残業代が18%減少。その分は賞与に上乗せした上で、1人当たり営業利益は129%増となった。これについて、渡邊仁志人事総務部長は「働き方の見直しで社員の満足度が上がった。仕事の質が高まり、業績改善にもつながっている」と分析する。

 人口減少時代は、限られた人材の生かし方の巧拙が企業業績の明暗を分ける。AIやVRといった最新技術と人材の最適な組み合わせは、働き方改革の一つの重要なカギとなりそうだ。