富裕層はロレックスを買わない 暮らし方や考え方、一般庶民とはココが違う (4/5ページ)

 リスクは金銭面にとどまらない。実力や実績がある人でも、些細なトラブルが原因で人生を棒に振ってしまうケースがあり、富裕層はそうしたリスクを避けるための投資にも積極的だ。

 交通手段なら、一般庶民の人は主に電車やバスを使うが、富裕層はタクシーを愛用する。乗車中に仕事ができるというメリットもあるが、不特定多数の人が乗る電車のように、痴漢に間違われたり、酔っ払いとの暴力沙汰に巻き込まれたり、はたまたスリに財布を盗られたりといった、トラブルに遭遇する心配がないからだ。

 教育に対する考え方も一線を画する。一般庶民の人は「子どもが元気に育って、成人してくれれば御の字」と考えるかもしれないが、富裕層はそうはいかない。子どもに親を凌ぐほどの「稼ぐ能力」がなければ、親が築き上げた資産を守ることは難しいからだ。

 現行税制では相続税の最高税率は55%。過去最高の遺産総額は石橋幹一郎・元ブリヂストン相談役の約1646億円で、遺族が納付した相続税額は約1135億円にも上る。だから、子どもにできるだけよい教育を受けさせて、少しでも稼ぐ能力を高めるように惜しみない投資を行う。

富裕層はブレずに幅広い分野で徹底する