政府、残業に罰則付き上限設定 月平均60時間、例外100時間容認

2017.2.2 05:00

働き方改革実現会議であいさつする安倍首相=1日午後、首相官邸
働き方改革実現会議であいさつする安倍首相=1日午後、首相官邸【拡大】

 政府は1日、首相官邸で働き方改革実現会議を開き、長時間労働を抑制するための議論をスタートさせた。安倍晋三首相は「時間外労働の限度が何時間かを具体的に定めた罰則付きの法改正が不可欠だ」と述べ、具体案の提示を求めた。罰則付きの残業規制を設けることでおおむね一致し、トラック運転手や建設作業員などを中心に、影響の大きい職種は施行時期を遅らせるなどの猶予策を検討する。

 政府は14日の次回会議で具体的な残業時間の上限を盛り込んだ新たな仕組みを提示する。1年間の残業時間を月平均60時間の720時間とし、繁忙期は例外として月100時間までの残業を認める方向で調整している。

 3月にまとめる実行計画に盛り込み、労働基準法改正案を国会に提出する方針だが、過労死ラインとされる月80時間を短期間でも超える残業を容認することに対し、過労死の遺族や野党からの反発は強く曲折も予想される。

 現在の労基法は企業が残業させる場合、労使協定(三六協定)を結んで上限時間を決める必要がある。厚生労働省は上限を「月45時間」と告示しているが、労使で合意すれば年6回までは上限を超えられるため「残業時間は青天井」と批判されている。

 政府案は「月45時間」を告示ではなく法律に盛り込み、労使合意でも超えられない上限を設ける。どんなに忙しくても残業は単月で100時間、2カ月続くなら月平均80時間まで、年間なら720時間(月60時間を12カ月)を超えてはならないと定める考えで、上限を超えた場合、罰則の対象とする。

 経営側や学識経験者からは「十分な猶予期間が必要だ」との意見が上がっており、労使協議に十分な時間を取れるよう配慮する。

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