村上春樹さん新作、「南京事件」犠牲者「四十万人というものも」で波紋 中国・人民日報サイトも報道 (2/2ページ)

2017.3.7 17:11

村上春樹さんの新作「騎士団長殺し」。「南京事件」の記述をめぐり波紋が広がっている
村上春樹さんの新作「騎士団長殺し」。「南京事件」の記述をめぐり波紋が広がっている【拡大】

  • 村上春樹さんの新刊小説「騎士団長殺し」

 こうした歴史研究の現状もあり、発売日の2月24日には作家の百田尚樹さんがツイッターで、〈これでまた彼の本は中国でベストセラーになるね。中国は日本の誇る大作家も「南京大虐殺」を認めているということを世界に広めるためにも、村上氏にノーベル賞を取らせようと応援するかも〉と皮肉った。ネット上の掲示板にも「中国が主張する30万人より多い」「根拠を示して」といった書き込みが相次いだ。一方で「小説と歴史検証本を一緒にしたら駄目」「(あくまで)キャラクターが言ったこと」などと静観する声も少なくない。

 騒動は中国にも波及している。人民日報社のニュースサイト「人民網日本語版」は4日、南京大虐殺記念館がブログの中で、歴史に直面する村上氏の姿勢を評価した、などとする記事を掲載。「歴史にまっすぐに向き合う村上氏の姿勢は、批判よりも賛同の声をより多く集めている」と報じた。

 立命館大学の北村稔名誉教授(中国近現代政治史)は「死者40万人の根拠が何なのかは分からない。小説の中の一登場人物のセリフではあるが、村上さんが世界的権威のある作家だけに、今後、中国側がこのことを針小棒大に政治利用してくる恐れもある」と懸念する。

 村上さんは平成26年に発表した北海道中頓別(なかとんべつ)町を舞台にした短編で、登場人物の感想として、たばこのポイ捨てが「普通」と表現。町議の一部から抗議を受け、架空の町名に変えたこともある。今回の騒動もそんな「一作家を超えた社会的影響力」(出版関係者)ゆえといえそうだ。

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