“できる”ビジネスパーソンの人物像といえば、いつも身なりを整え時間に厳しくバリバリと精力的に仕事をこなしていくイメージがあると思うが、その認識は今や大きく修正されようとしているのかもしれない。有能な人物ほど仕事場で気が散りやすく、作業に優先順位をつけられないというのである。
■優秀なビジネスパーソンほど注意散漫に!?
職場環境の向上など組織運用の問題解決策を提供するグローバル企業「Steelcase」は、世界17ヵ国で1万人のオフィスワーカーを調査した研究を先頃発表している。それによれば、今日の職場環境において知的で有能と思われる人物ほど、気を散らしやすく、作業の優先順位をつけることが困難な傾向にあり、複数の作業を同時に進める“マルチタスク”により強いフラストレーションを感じていることが浮き彫りになったということだ。
職務に関連する最新情報なども容易に入手できるようになった現在の高度にオンライン化された職場環境では、気を散らす要素がますます増えており、加えて個人が所有しているスマホなどの携帯端末も目下の作業を中断させる元凶になっているという。この指摘が身に積まされる向きも少なくないのではないだろうか。