【江藤詩文の世界鉄道旅】シュトゥーバイタール鉄道(3) 撮り鉄なら押さえたい“絵本の世界”を駆け抜ける真っ赤な車体 (1/2ページ)

2017.3.26 18:00

車窓からチロルの暮らしぶりを垣間見ることができる
車窓からチロルの暮らしぶりを垣間見ることができる【拡大】

  • シュトゥーバイタール鉄道は単線で、フルプメスからインスブルックへ折り返す
  • この路線は停車する駅舎もチロルらしくかわいいデザイン
  • 乗車したのは10月はじめ。チロルではすでに冬を迎える準備が始まっていた
  • 通学や通勤の足として日常的に乗車する人も。小学生の少女は荷物を投げ出して花を眺めながらおやつを食べていた

 チロルの州都インスブルックを出発して約18km。シュトゥーバイタール鉄道は終点フルプメスに到着した。フルプメスは絶景が広がるシュトゥーバイ渓谷のなかでもっとも大きな村で、かつては鉄鉱山により繁栄していた。100年以上の歴史を誇るこの鉄道が開通したのは1904年のこと。以前はシュトゥーバイ山岳鉄道として独立したひとつの路線だったが、1983年にインスブルックの路面電車と接続して現在のかたちになったそうだ。

 チロルの農村ムッタース村を出発すると、車窓には「これぞチロル!」と叫びたくなる絵本のような世界が広がっている。アルプスの雄大な自然のなかでカウベルを鳴らしながらゆったり歩く牛やモコモコした羊の群れ。チロルの住人たちは家畜の世話をしながら、晴れた日には屋外にテーブルを出し、この景色のなかでのんびりワインを飲み、手作りのチーズやハムをつまみながらおしゃべりを楽しむそうで、こんな人生もあるのだなぁと、東京で時間に追い立てられる我が身を振り返ってしまう。谷にかかっている高架橋「ヨーロッパ橋」の遥か先はイタリアへ続いている。

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