夏目漱石の「坊っちゃん」の舞台・松山市は、正岡子規や高浜虚子をはじめ多くの俳人を輩出していることなどから「俳都」と呼ばれています。そんなこの地にぴったりの「恋の運だめし」があります。
日本最古の温泉、道後温泉の玄関口にある古民家雑貨カフェ「歩音-あるね-」で見つけた「俳句恋みくじのフォーチュンクッキー」です。「大吉」や「中吉」など、恋愛運を占うおみくじと一緒に、地元出身の若手俳人の神野(こうの)紗希さんが選んだ恋にまつわる俳句が書かれてるのです。
さっそく、私も1つ。カリッとクッキーをかじると甘くて香ばしい味とともに、中からおみくじが出てきました。「オッ、大吉!」と喜んでいると目に飛び込んできたのが、「死がふたりを 分かつまで 剥くレタスかな(西原天気)」。レタスを剥いたりサラダを分け合ったりする日常こそが尊い…なんとも考えさせられます。神野さんが解説をつけてくれているので俳句の理解を深めることもできました。
2017年は子規と漱石の生誕150周年。松山で全国の高校生が技と感性を競う「俳句甲子園」も20回目になります。俳都は今年、節目を迎えます。
<プロフィル>
やたべ・ゆか 山口県出身。元エステティシャン。FM佐賀、静岡放送、南海放送に勤務。現在は首都圏でフリーアナウンサーとしてスポーツ中継やニュースを担当。
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