経団連は、現在の大学3年生らが対象となる2019年春入社以降の就職活動の指針を近く決定する。昨年から始めた3年生の3月1日から会社説明会、4年生の6月1日から面接などの選考活動を解禁とする日程を維持する方針だ。一方、企業の採用活動を取り決める「手引き」は大幅に簡素化し、就業体験(インターンシップ)については日数を限定せずに開催できるようにする。ただ、指針は経団連会員企業でないと守られない傾向にあり、大学側は学生に対し企業の動きに合わせて柔軟に対応するよう求めている。
経団連は指針や手引きについて、来週開催の会長・副会長会議で議論の上、今月中旬の幹事会で最終決定する。
就活日程は、16年春入社で大幅に変更した。それまでは3年生の12月に説明会、4年生の4月に選考解禁としていたが、政府から大学の授業時間を確保するよう変更を要請され、16年春入社は3年生の3月に説明会、4年生の8月に面接解禁となった。
しかし、それまでの日程で採用活動を実施した企業が多く、中には内々定を出した学生に対して就活を終わらせるよう強要する「就活終われハラスメント(オワハラ)」などが問題になった。就活期間が長期化したこともあって企業、学生ともに大混乱した。