富山県高岡市で1日、彫金や漆工芸の技で彩られた豪華絢爛な山車が笛や太鼓の音とともに市内中心部を練り歩く高岡御車山祭が開かれ、沿道の客からはきらびやかな姿にため息が漏れた。国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産への登録が昨年末に決まってから、初めての開催となった。
鐘やチョウを模した金箔貼りの鉾留や、赤や黄の花傘を鉾に立てた高さ約9メートルの山車7基が市内中心部に勢ぞろい。こぎ出した山車が木製の車輪を「ぎぃー」ときしませながら回ると、観客から歓声が上がった。
高岡御車山祭は、加賀藩2代藩主前田利長が高岡城を築く際、町民に御所車を与えたのが始まりとされる。昨年12月、18府県33件の「山・鉾・屋台行事」の一つとして、ユネスコの無形文化遺産への登録が決まった。