企業面接解禁 売り手市場で囲い込みに躍起 採用指針は形骸化、すでに3割内々定

三菱商事の採用面接を受けるため、受け付けの手続きをする学生=1日午前、東京都千代田区
三菱商事の採用面接を受けるため、受け付けの手続きをする学生=1日午前、東京都千代田区【拡大】

 2018年春に卒業予定の大学生らを対象にした企業の採用選考が1日、経団連の「就職・採用活動の指針」に基づき解禁となった。人手不足から、企業は面接期間の短縮や内々定を出す時期を大幅に前倒しするなど学生の囲い込みに躍起。ただ、解禁前に3割を超える学生が内々定を得ており、採用指針が形骸化しているとの指摘もある。

 損害保険大手の損害保険ジャパン日本興亜は午前9時半から、東京都新宿区の本社で面接を開始。東京地区に面接担当者を約80人配置し、この日だけで昨年の1.5倍の約1000人の1次面接を実施した。

 人事部採用グループの近藤雄飛課長代理は「1次面接の翌日には2次面接というように(採用に要する)期間を短くする」と話す。例年、解禁から10日前後だった内々定通知発出も「2、3日早くする」考えだ。

 伊藤忠商事は1次面接で高評価の学生は、その日のうちに2次面接を行うなどして昨年より2日程度面接日程を早める。

 一方で、優秀な学生をいち早く確保しようと企業の“指針破り”も急増。就職情報大手のリクルートキャリアによると、面接解禁1カ月前の5月1日時点で大学生の内々定率は35.1%に達し、前年同時期に比べて約10ポイントも上昇している。

 このため、指針を順守し、解禁後に採用を始めた企業の中には、解禁日に内々定を出す企業もあるという。「売り手市場」の傾向が強まる中、就職戦線は早くも山場を迎えている。

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