タワマンより豊か 衰退するのはもったいない首都圏の“名作”ニュータウン3選 (2/7ページ)

 そのように考えると、既存の住宅地を生かしながら、そこに若い世代も入りたくなるような施策を打ち、若い世代がゆるやかに転入を続けることで、激しい人口減少と高齢化率の上昇をある程度食い止め、かつ長期的に老若男女が共生できるような方法をできるだけ早く考えることが、郊外には必要である。

 衰退するのは惜しい! 名作ニュータウン探訪

 そもそも戦後開発された郊外には、見事な住宅地も少なくない。これらの住宅地が高齢化して衰退し、ただ一世代だけのすみかとして終わるというのはいかにももったいない話である。そうした事例を3つだけ紹介する。

 【1】椿峰ニュータウン(埼玉県所沢市)

 私が郊外の再生について考え始めたのは2010年のことである。郊外出身の建築家・藤村龍至さんと郊外について対談をすることになり、対談に先だって、彼の出身地である埼玉県所沢市のニュータウンを訪問した。そして驚いたのだ。ものすごく豊かな緑、それも人工的ではなく、もともとあった植生を生かし(実際トトロの森とつながっている)、その緑陰に隠れるかのように住宅が配置されていた。住宅の種類も戸建て、タウンハウス、テラスハウス、マンションと多様で、単調さがない。これまで見てきた郊外住宅地の中でもベストと言ってよい素晴らしさだった。

椿峰ニュータウン(本書より)

椿峰ニュータウン(本書より)

 どうしてこんなに素晴らしいのか。私は椿峰の歴史を調べた。するとそこは山口氏という武士が支配しており、まさに椿峰ニュータウンのあたりには、16世紀末まで中世の山城があったのだ。さらに古代においては、武蔵国の国府である府中からまっすぐに北上する古代東山道の駅が椿峰あたりにあった。中世には鎌倉街道の駅もあった。

 ところが山口氏は、1383年に足利氏に敗れ、それから上杉・後北条氏に仕えた。そして後北条氏が1590年に豊臣秀吉に滅ぼされると山口城は廃城となる。言ってみれば空き家になったのだ。椿峰ニュータウンができるまで、存在がほぼ消えたのである。

埼玉県の鳩山ニュータウンは「素晴らしい」

産経デジタルサービス

IGN JAPAN

世界最大級のビデオゲームメディア「IGN」の日本版がついに登場!もっとゲームを楽しめる情報をお届けします。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

「ソナエ 安心のお墓探し」では、厳選されたお墓情報を紹介! 相続、葬儀、介護などのニュースもお届けします。